その2 自律訓練法

②自律訓練法
自律訓練法は、自分でできるメンタルトレーニングの一種です。この練習を積めば
自律神経の働き方を自分でコントロールすることが可能になります。
ストレスにさらされると、どうしても交感神経が優位になり、血管は収縮し血圧が上昇します。副交感神経を優位にできれば、ストレスの強い体質になります。呼吸は、自分でコントロールできますが、呼吸を整え、「両手両足が温かい」と心の中で唱えます。すると、副交感神経神経を優位に転じることができ、ストレスに強い体を作れます。
自律訓練法のトレーニングには、CD等がいくつも販売されています。私は、『自律訓練法』(プレム・プロモーション株式会社)、『自律訓練法の実際』(佐々木雄二)を利用しました。もともと、自律訓練法は、ハーバード大学で開発されましたが、日本では心療内科等での治療に活用されています。しかし、予防として日常からこの訓練をすれば、ストレスに耐性を育てることができます。

まずは、夜寝る前に布団に入ったタイミングで実行してはいかがでしょうか?両手両足を伸ばし、リラックスします。できれば、事前にトイレは済ませてから行った方がよろしいでしょう。
CDのナレーションにしたがって実施していただければ良いのですが、第一歩は、「右手が温かい」からはじめます。目を軽く閉じて、心の中で「右手が温かい」と何度か唱えます。するとしだいに、右手が暖かく感じられるようになってきます。
右手の暖かさが実感できるようになったら、次は、「右手が重たい」と唱えます。だんだん右手の重たさが実感できるようになったら、その次は、「右手が重くて、温かい
に進んでいきます。
自律訓練法は、消去動作と言われる動作を行ってから終了することが大切です。目をゆっくり開けて、瞬きを何度か行ってから、両手を上に持ち上げ、両手の手のひらを結んで、開いてを何度か繰り返す、動作です。これを省略して、いきなり日常行動に移ると、副交感神経が優位になっているので、危険です。
自宅の静かな環境で十分にできるようになったら、次は、通勤電車の中でも出来るようになります。
ここでは、概要をご紹介しましたので、実際にやるときは、CD等の手引にきちん従って実施をお願いします。

 

三井ヘルスケアみとhttp://mitsui-healthcare-mito.com