ノーベル賞 梶田隆章氏が受賞 から考えたこと
🔴11月18日
今年のノーベル賞にニュートリノに質量があることを発見した功績で、梶田隆章氏が受賞しました。それを受けて、NHKの特番を見ました。すると、先生がノーベル賞を受賞できたのは二人の恩師の賜物でることが、分かりました。一人は、既にノーベル賞を受賞した小柴先生です。もう一人は、戸田洋二先生です。しかし、戸田先生は、がんで既に他界されておりました。この戸田洋二先生が、国立がんセンターを舞台に大腸がん→肺がん→脳腫瘍と次々に、転移を繰り返す中、科学者として刻銘に自分のがんの進行状況をブログの綴っておられました。
その後、そのブロクが立花隆さんによって、一冊の本に纏められました。
前置きが長くなりましたが、今日はそのことに関連して、述べたいと思います。
まず、戸田洋二先生のように、「生きていれば必ずノーベル賞受賞」と言われ続けたスーパーエリートが、志半ばで他界されたことを、心からご冥福をお祈りします。心中には、自己の運命に対する怒りが、そして最後には、カミオカンデ赴任中に毎晩のように大酒を飲み続けた生活習慣に対する諦め。インド独立の父ガンジーですら、家庭を犠牲にして、息子はホームレスになって死んだ。その境遇に一部自分を重ね。仏教学者佐々木閑氏の『科学するブッタ 犀の角たち』によって、宇宙もやがて消滅するのだから、自己が消滅することへの恐怖を和らげ、極めてクールに闘病を続けました。
治療は、もっぱら手術と抗がん剤治療でしたが、抗がん剤は短期間で効果が減退したため、より副作用の強い抗がん剤を追加処方することの繰り返しでした。
最初、先生は酒の飲み過ぎ(夕飯代わりに一升瓶を抱えた)による下血で、岐阜の病院で診察を受け大腸がんと診断されましたが、その時触診で3cm程度あり速やかに国立がんセンターに紹介を受けたのでした。今から10年程前のことです。
私が、残念でならないのは、自分の体の経過をブログにつづるような方が、なぜ他の治療法の可能性を研究されなかったのか?この一点に尽きます。もし、がん治療の専門医すら舌を巻くほどの精緻な観察結果を残された戸田先生でしたら、お膝元の東大の先輩に帯津先生などがおられたのに。「温熱療法」や「マイクロ波療法」、「プロポリス」や「ゲルソン療法」、「高濃度ビタミンC療法」などの情報をどうして検討されなかったのか?残念です。
また、自らがん患者の立花隆さんとも「がんの情報交換」をされているようですが、なぜ、代替療法が俎上にあがらなかったのか?悔やまれると同時に、このブログ の意義を再認識いたしました。
数ヶ月単位でしか、人生を展望できなくなった戸塚先生が、同じ認識にたった渡邉勇四郎先生の存在をお知りになられていたら、日本にノーベル賞をもう一つ増やせたに違いありません。「代替医療の本当の実力が世間に正確に認知」され、一人でも多くの人が、がんから生還できることを希望します。