がんに罹患した医師が選択した治療法 その5:星野 仁彦医師
その5:星野 仁彦医師
すでに「抗がん剤」の項目で星野先生の見解(『ガンと闘う医師のゲルソン療法』)を引用させていただきました。
星野先生は、「大腸がん」がかなり進んだ段階で手術をしました。相当広い範囲を切除し、再発防止のためにご自身その効果に疑いをもちつつも、「抗がん剤」(UFT)を服用していましたが、半年後「転移性肝臓ガン」を宣告されてしまいました。肝臓エコー検査では、直径1cm以上の「がん」が2つ見つかりました。
国立がんセンターのデータでは、「大腸がん」が肝臓の2箇所に転移した場合の5年後生存率はゼロ・パーセントでした。精神科医である先生は、その事実を知り「うつ」になってしまいました。
その時、主治医は、「①抗がん剤の持続的な注射と②肝臓の切除」を勧めましたが、星野医師はその二つとも断り、「肝臓に100%のエチルアルコールを注入する療法」を選択。注入された途端に「がん細胞」は壊死しました。
その治療法を選択した理由を、「肝臓のような重要な臓器を半分以上も切除するのはもったいない」と思ったからだそうです。しかし、「転移性のがん」は、何度でも転移を繰り返すため、その治療法を繰り返し実施するにも限界がありました。
そこで、先生は「がんは切れば治るという考え方」のみでは対処しきれない。全身に回っている微小ながんを取るのは、現代医学では不可能です。その目的で抗がん剤が使われますが、抗がん剤で微小がんが完治できると思っている医師はほとんどいないでしょう。
がん細胞を殺すという発想では無理です。正常な細胞を傷つけます。それどころか、抗がん剤は新たなガンを発生させるという報告もあります。よく、『再発予防のためですから・・・』と医師に言われて手術後に抗がん剤を服用しているケースがあります。私も大腸ガンの手術後約半年間服用しましたが、再発を予防できませんでした。
そこで必要なのは、発想の転換です。「がんが発生しないような体」に変えていけばいいのす。・・・ そのための方法として、ゲルソン療法は非常に有効です。
かくいう私も、ゲルソン法を実践して、・・再発防止ができたのです。大腸ガンの転移性肝臓ガンが発見されたのが、平成2年の10月です。その直後からゲルソン療法を始め今年(平成12年)で10年になります。」(『ガンと闘う医師のゲルソン療法』p.30-31)
星野先生は、ブログ・トップページのBの領域で西洋医学で、当初「がん」と闘っておられた訳です。しかし、その後転移が頻繁に発生し、Cの領域に突入し、もはや「切除とがんを殺す発想」の西洋医学ではお手上げの領域に突入しました。
そのとき、「ゲルソン療法」に出会い、見事起死回生を遂げ、5年後生存率ゼロの状態から10年後でも健在である。
こうした医師の選択にこそ、「がんとの戦い方の本質」があると思います。