なぜ、治療後完治したように思っていたのに、再発して死亡するのか? 回答1:大津医師

回答:1 大津秀一医師

『死ぬときに後悔すること25』大津秀一医師の著書の中に、その回答の一端があります。少々長くなりますが、このブログを執筆する目的にも通じるのでここでご紹介致します。(同、p26-27)

「健康の格差社会とは、こういうことである。富裕層は、情報収集・情報交換がよくされ、金銭を惜しまず人間ドックを受診し、早期でがんを発見し、手術(ときには縮小手術)で根治し、結果死なないで生きる。

一方、一般層は的確な情報を仕入れるのにしばしば疎く(際物情報ばかりを集めることも稀ではない。正確な知識を持つ医師よりも、テレビや怪しげな情報を信じやすいからである)、人間ドックは受けず、結果として進行がんになって初めてがんが見つかり、そこから抗がん剤などの治療を受ける。しかし、抗がん剤には金がかかるうえに、根治治療でないことが大半である。結局治らず、数年後、死に至ってしまうのである。

はっきり言って、最初にお金を使うかそうでないかだけの違いである。私からすれば、どうせお金を使うのだったら、治らない治療に大金をかけるよりも、早期発見に大金をかけたほうがよいのではないかと思うのだ。しかも、根治するというおまけまでついてくるのだから。

 

富裕層は身内や縁故者に医者がいることが多く、さすがだなと思うくらいそういったことには気を付けている。

一方、一般層は医者を十分に使いこなしていないと感じる。専門家の言うことに、もう少し真剣に耳を傾けて、彼らに『何が最善か』を問うてみる姿勢が重要だろう。」

 

三井ヘルスケアみと