なぜ、治療後完治したと思っているのに、「がん」は再発するのか? 回答4:OTAレポート ベイラー博士

ベイラー博士は、NCIに免疫学の研究者として奉職後、ハーバード大の教授になられた方ですが、『ニューイングランド・ジャーナル・オフ・メディシン』(1986年5月8日号)で、「単純な5年後生存率でみる限りは、過去数十年に生存率は向上している。しかし、われわれの最終目標であるガンによる最終死亡率の低下という点から見れば、過去30年来、人口当たりのガン死亡率は上昇していて、対ガン戦争にわれわれは敗北し続けている」と結論。(『自然な両方のほうがガンを治す』今村光一編訳、花伝社、P.48)

「通常療法では、5年後生存率を指標にとって、それが30年前と比べて向上しているように見えるが、その本当の理由は、早期発見によって長生きする患者が分母に増えたこと。早期診断で、がんもどきの患者もがん患者にカウントされて分母が増えたこと。その裏事情を知らずに、マスコミ等では5年後生存率が向上し、医療技術が進歩しているかのように報じています。

早期発見しても、通常療法では遅かれ早かれ再発や転移が起きるのは常識で、これに対し転移があっても治せるようでなければ治療技術といえないのに、実際にはそうでなないからだ。」(『自然な両方のほうがガンを治す』今村光一編訳、花伝社、P.52)

また、同レポートは、「非通常療法(=代替療法)だけの患者や非通常療法を併用している患者は、通常療法だけの患者に比較して学歴も高く社会的にも地位が高いという傾向があるのがわかった」と報じ、非通常療法を受けている人々がわらをつかむ人々や奇跡を求める人々像とは、違っていたことも明らかにした。

井ヘルスケアみと